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『賃上げ』に向けて実践してほしい3つのこと


経営の大きなテーマの一つに「賃上げ」があります。私たちは堅調な業績を維持しており、「賃上げ」に対応しています。今後この「賃上げ」の水準をさらに高くして従業員の皆さんの待遇に反映させていきたいと考えています。

さらなる「賃上げ」を実現し、お客様に喜んでいただけるクリニックへと成長するためには、何を実践すべきでしょうか?ここでは3つにしぼってお伝えします。

1.施設のキャパシティを増やし、稼働率を上げる

東京ミッドタウンの6F、東京ミッドタウンクリニックのフロアは、三井不動産毎月高額な家賃を払っています。クリニックで使用する内視鏡やファイバースコープなど、高精度な医療機器も多く購入しています。こうした毎月かかっていく費用を「固定費」といいます。

同じ規模・環境であれば、お客様が1人でも100人でも、「固定費」が大きく変動することはありません。したがって、より多くのお客様にお越しいただくほど利益が上がります。「固定費」は変動しませんから、一定の売上ポイント(損益分岐点といいます)を超えると、超過分のほとんどは「利益」となります。

もちろん、「固定費」以外にも、多くの経費はかかりますが、私たちの事業には損益分岐点を超えると利益率が一気に高まるという特性があります。

そのためには、各施設において「キャパシティを増やし、稼働率を上げる」、すなわち、シンプルにより多くのお客様にお越しいただくことが重要です。例えば、人間ドックで、キャパシティ(受入数)を「1日100人まで」と決めているのであれば、工夫して効率化することで、「110人」「120人」へと増やす余地があるかもしれません。

2.お客様と深くつながる

一般的に、人間ドックは年1回受診するものと思われていますが、2回目の来院が必要な「要精査」になる方々がはかなり多くいらっしゃいます。ある施設では、受診された方々の50%が「要精査」でした。

しかし、「要精査」の方々のうち、たったの2割程度しか再訪してくださらないのが現実です。お客様の健康リスク管理の観点はもちろん、経営面から見ても大変な機会損失であるといえるでしょう。要精査の50%の方々が再訪してくださったら、お客様の健康を守ることができるだけではなく、利益も飛躍的に上昇していくのです。

再訪いただくためには、お客様と深くつながることが不可欠です。ある施設では、会員制(グランドハイメディック倶楽部)のお客様と栄養士との面談率が20%でした。業務を改善したところ、20%から80%へと上がり、多くの会員様に喜ばれることにもなりました。再度お越しいただくための努力をしなければ、お客様はクリニックから離れてしまいます。

3.「温故知新」と「不易流行」

「温故知新」とは、昔の物事から新しい知識や見解を得る、「不易流行」は、いつまでも変化しない本質を大事にしながらも、新しい物事を取り入れていく、という意味で、私たちの事業にも通じる考え方です。

例えば、MRI、PET検査など従来からある画像診断がなければ、病気の早期発見・早期治療はできません。一方で、これまでの方法に捉われず、医療に新しいITやAI技術を取り入れることも必要です。東京ミッドタウンクリニックでご提供している「MVision health(エムビジョンヘルス)」も、こうした新しい技術を取り入れたサービスです。3万症例を超えるビッグデータをAIで分析し、加齢に伴う脳の変化を数値化してお示ししています。

また、「ホルモンマネジメント」をテーマにした医師セミナーを開催したりもしています。来場者の男性からは、更年期症状について非常に熱心な質問が挙がりました。ひと昔前までは「男性更年期なんて恥ずかしい」という考えが一般的でしたが、今日では、メンズヘルスやフェムケアへのニーズが高まっています。メディカルの知見を背景にしたフェムケアやサプリメント、化粧品事業では、こうしたご要望にお応えするサービスもご提供しています。

従来からある物事を尊重しながらも、「時代の波」を確実に捉えて、一歩先を行く。これが私たちの「温故知新・不易流行」の考え方です。その結果として、業績もさらに成長し、従業員の皆さんの待遇にも反映されていくのです。全員で、賃上げを実現していきたいと強く考えています。

※メッセージ内容は、2023年7月時点のものです


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