65歳のビジョンから始まる人財確保
採用の難しさと価値観の重要性
「会社にどのような人が来てほしいですか?」という質問をよく受けます。人財確保は、会社の成長戦略の土台です。しかし、採用が困難な今の時代、単に「こういう人が欲しい」と言っても、優秀な人財が集まってくるような状況ではありません。優秀な人であれば就業の選択肢も多く、本人にとって条件のよい会社を選ぶことができます。
長期的な視点での人財アプローチ
そこで私が重視しているのは、候補者の長期的なビジョンを聞くことです。私は面接時に「65歳の時、あなたはどういう人でいたいですか?」と尋ねるようにしています。これは単なる質問ではありません。候補者に5年後、10年後、そして65歳の自分を想像してもらい、そこから逆算して今を考えてもらうのです。
価値観の一致と理念の共感
なぜなら、会社としても、その人が65歳になった時に「なりたい自分」になれるよう、共に歩んでいけるかどうかが重要だからです。もちろん、職務遂行に必要なスキルは大前提です。しかし、それ以上に価値観の一致を重視しています。特に「困っている人を助ける」という我々の理念に共感できるかどうかがカギです。
個人の成長と会社の成長の融合
会社と候補者がお互いの目指すものを理解し、一致させることを重視しています。単なる職位や給与の提示ではなく、個人の成長と会社の成長をいかに結びつけられるかを考えます。また、「こういう人財が欲しい」という固定概念にとらわれず、候補者の個性や目標に合わせて柔軟に対応することも大切です。
成功事例:長期的なキャリアビジョンの実現
具体例を挙げてみます。介護事業のある幹部候補者は、「65歳を過ぎたら、介護業界の地位向上のための活動をしたい」と語りました。社外取締役になったり、講演会を開いたりすることが目標だったのです。私はその方の65歳までのキャリアプランを提案し、最終的に採用に至りました。
人財確保の本質:互いの成長と貢献
人は、安全や給与といった基本的欲求が満たされると、次は自己成長や社会貢献を求めるようになると言われています。会社はこの高次の欲求に応えられる環境を提供したいと考えています。つまり、人材確保とは単なる採用ではなく、長期的に良好な関係を築くことを目指すプロセスなのです。
これからの企業競争:人財獲得の重要性
これからの時代、競争に勝つ企業とは、人財獲得競争に勝つ企業です。どの部門でも人財確保は簡単ではありませんが、医療職も事務職も、候補者の人生観や価値観、長期的なキャリア目標に焦点を当てたアプローチを取ることが重要です。互いに成長できる関係性を構築することが、人も会社も成長するために必要なのです。