日本の保険制度は、誰もが平等に治療を受けることができる恵まれた制度である一方、がん等の一生を左右する治療も一律の範囲内で治療を受ける必要があります。病気になって初めて適用されるのが保険診療ですから、予防としての役割は不十分で、患者様への個々のケアも充実しているとは言いにくい側面があります。
そうしたなか、私たちは、お客様が必要とする安全な「自費診療」をご提供してきました。例えば、会員制医療のハイメディックでは、保険診療ではカバーできない高精度の検診を実施しています。
画像診断がまだ一般的でなかった時代からPET／CTなどの先端医療機器を導入し、会員様のがんや重篤疾患の早期発見・早期治療に貢献してきました。病気が見つかれば、単なる近医紹介※ではなく、ハイメディックが誇る優れた病院や良い医師をご紹介しています。
保険診療では制度上どうしても治療の選択肢が少なく、「治療して終わり」になるケースもありますが、ハイメディックでは、その後も手厚いフォローが続きます。現在でも会員様の数は右肩上がりで成長を続けていますが、私たちの「自費診療」が支持されなかったら、今日のように会員様に選んでいただくことはできなかったでしょう。
※近医紹介...通院しやすさを優先しお住まいの近所の医師を紹介すること。
私はリゾートトラストグループの介護事業も統括する立場ですが、高齢者の増加に伴い、将来的に介護施設が不足する可能性が高まると予測しています。そのため「介護予防」は誰にとっても切実な問題となるはずです。そのなかで、大きな鍵となるのが「認知症予防」です。
高齢化が進む現代において、認知症の早期発見・早期治療は進展していますが、一方で、治療法が確立していない認知症に対する予防医療は不十分であり、この分野での保険適用はまだ難しいことも判明しています。
こうした問題も見据えて、例えばミッドタウンクリニックでは、「自費診療」の枠組みで、脳の健康状態を総合的に評価する新しい検査※を提供しています。この検査は、病気になる前に脳の健康状態を把握し、脳の健康に深く関係する生活習慣の改善などを可能にするものです。「自費診療」により多少お金がかかったとしても、こうした選択肢を持つことができれば、お客様も無駄な検査とは思わないはずです。
※脳の健康状態を総合的に評価する新しい検査...MVision health（エムビジョンヘルス） https://www.tokyomidtown-mc.jp/blog/2022/07/mvision-health.html
日本には、医療は福祉や慈善という意識が根強く残り、医療法人が売上を上げるという考え方に違和感を覚える人が多いことはもちろん承知しています。しかし、私たちがご提供している「自費診療」は、利益だけを追求しているのでは決してありません。
日本の保険医療財政が悪化しているなか、自費診療の枠組みで、積極的に「予防医療」「介護予防」などの諸問題に取り組むことは、社会的にも意義があり、価値のあることだと考えています。「今この瞬間」切実な悩みをかかえて一刻も早く解決したいと考えている方が、迅速に医療を受けられる、保険診療と併せて補完的に治療を選択できる、予防医療で将来に備えるなど、「自費診療」とは、医療の可能性を広げることでもあるからです。
これからも、従来にない新しく安全な「自費診療」をご提供することで、社会的にも貢献し、信頼を得て、さらに事業の幅を広げていきたいと考えています。
※メッセージ内容は、2024年1月時点のものです
