人生100年時代を健やかに美しく女性の健康

成分情報
低血圧だったのに。気づかないうちに「更年期高血圧」に
心身にさまざまな不調が現れる更年期。本格的な高血圧の前ぶれともいわれる「更年期高血圧」も、そのひとつです。放置するとさまざまな病気の原因になったり、イライラや抑うつといった精神面の症状を引き起こしたりする更年期高血圧と上手に付き合い、慢性化を防ぐためには、早めの対策が欠かせません。
女性ホルモンと血圧には密接な関係がある
40代になり、更年期世代にさしかかると、「以前はどちらかといえば低血圧だったのに、だんだん血圧が高くなってきた」「健康診断で初めて血圧を指摘された」という悩みを抱える人が増えてきます。実は、更年期世代は血圧が不安定になりやすい時期です。
女性ホルモンのエストロゲンには、血管を拡張する働きがあるので、若いうちは男性より女性のほうが血圧は低い傾向があります。ところが、40代に入るとエストロゲンが減少し始めて血管の柔軟性が低下し、それに反比例するようにして血圧は上がっていきます。

厚生労働省「平成29年国民健康・栄養調査」より
自律神経の乱れも大きな要因
エストロゲンの減少に伴って、血圧をコントロールしている自律神経の働きが乱れることが大きな要因と考えられます。特に、更年期はエストロゲンが急激に減少するため、血圧が上がったり下がったりと乱高下することも珍しくありません。中には、プレ更年期のころからじわじわ高くなる人もいて、女性ホルモンと血圧の関係はかなり密接です。
更年期高血圧から本格的な高血圧へ移行させないことが重要
上がったり下がったりする更年期高血圧ですが、更年期が終われば自然と終息に向かうこともあります。厄介なのは、本格的な高血圧に移行するケースです。そのまま高血圧症を発症すると、動脈硬化や心筋梗塞、脳卒中といった重大な病気につながるリスクが高まります。
更年期高血圧の予防の柱は、「減塩」「運動」「睡眠」「ストレス回避」。生活習慣を見直して本格的な高血圧へ移行させないようにしましょう。
エクオールと血管のしなやかさの関係
血管の硬さを測る指標として血圧脈波(baPWV)があります。四肢の血圧と血流速度を測定し、血管の硬さや詰まり具合から動脈硬化の危険性や血管年齢を調べます。この検査値について20~80歳代の女性世代別に比較した研究では、閉経後早期のエストロゲン減少世代である50代において、エクオール産生者が非産生者と比べて有意に血管がしなやかである結果がみられました。(グラフ★)
Yoshikata R,Myint K.Z,Ohta H.Menopause.2017:24:216-22.

エクオール産生菌はみんな持っている。しかし働いているのは3人に1人
これまで、エクオールを産生できない人は、そもそもエクオール産生菌を持っていないのではないかと考えられていました。
しかし、吉形医師が行った研究では、産生能の有無にかかわらず、97%の人がエクオール産生菌そのものを保有していることが判明しました。ただし、実際にエクオール産生菌が働いている人は22%と、非常に少ない割合にとどまっています。
そこで、エクオール産生菌が活発に働いている人の腸内細菌叢について、主要な有益菌である「ビフィズス菌」「乳酸産生菌」「酢酸産生菌」「エクオール産生菌」などの比率や、腸内細菌叢のバランス(多様性指数)を詳しく調べました。その結果、エクオール産生菌が働いている人は、そうでない人と比べて腸内細菌の多様性が有意に高いことが確認されました。
Yoshikata R,et al.Menopause.2019:26:273-85

エクオールは1~2日で体の外へ排出
エクオール産生菌はほとんどの人が持っていても、それを働かせるためには腸内環境を整える(腸内細菌の多様性を高める)ことが重要です。エクオールはサプリメントで直接摂取することも可能です。食物繊維や発酵食品など腸内環境を整える食事と合わせてサプリメントを活用しましょう。
おすすめ関連記事
-
- 第18回日本性差医学・医療学会学術集会において、モーニングセミナーを行いました。
-
- 国際閉経学会第19回世界会議において,ポスターセッションを行いました。
-
- 第24回日本抗加齢医学会総会において、「フェムゾーンから展開される新たなフェムテックと女性医療へのインパクト」と題して発表がありました。
-
- 第23回日本抗加齢医学会総会において、女性のエイジングとマイクロバイオームの変化からみた新しい女性ヘルスケアの展望について発表がありました。
-
- 第51回日本総合健診医学会において、ーフェムテック到来により期待される女性検診のパラダイムシフトと展望ーについて発表がありました。
-
- 【自験例・横断研究結果】腟・腸内細菌叢のクロストークについての探求
-
- 第15回抗加齢ウィメンズヘルス研究会において、女性のエイジングとマイクロバイオームの変化 -腟内・腸内細菌叢のクロストークから見た女性ヘルスケアの展望-について発表されました。
-
- 第22回国際栄養学会議において、「健常男女の血中および尿中エクオール濃度の比較とエクオール生成に影響を及ぼす因子の検討」についてポスターセッションで発表されました。
-
- 「第22回日本抗加齢医学会総会」シンポジウム「フェムテックと人生100年時代のアンチエイジング」において、「メノポーズマネジメントに活かすフェムテック」と題して講演を行いました。
-
- 「日本総合健診医学会 第50回大会」において、「腟内フローラから考える女性ヘルスケアのパラダイムシフト~子宮頸癌リスク低減の新たな展望を見据えて~」と題した講演を行いました。~オンライン開催~
-
- 第21回日本抗加齢医学会総会にて、「腟マイクロバイオームのエイジングによる変化と 乳酸菌含有素材のデリケートゾーンケアによる改善効果の検討」を発表
-
- 第33回日本女性医学学会学術集会にて、「エクオール産生能と腸内細菌叢および、食習慣、生活習慣関連因子についての検討」を発表
-
- 第32回日本女性医学学会学術集会にて、エクオールの長期摂取による生活習慣病リスクの改善効果について発表。
-
- 第31回 日本女性医学学会学術集会にて、エクオール長期摂取による更年期症状などの改善効果について発表
-
- 第26回 北米閉経学会(NAMS)にて、エクオールの生活習慣病リスク低減の可能性について発表
-
- 第15回日本抗加齢医学学会総会にて、エクオールを産生できる人は約3割。ホルモン補充療法と同等の改善効果が確認されたことについて発表
-
- 第13回更年期と加齢のヘルスケア学会にて、エクオール摂取にホルモン補充療法と同等の改善効果が確認されたことについて発表
エクオール
成分情報
-
更年期症状緩和とエクオール
-
隠れ肥満対策にエクオール。 更年期以降の女性を支えるダイエット効果
-
低血圧だったのに。気づかないうちに「更年期高血圧」に
-
骨粗しょう症対策は40代から。老け顔の原因は“骨”にあり!
-
エクオール産生を促進するラクトビオン酸
-
エクオールとは
-
女性ホルモンと更年期障害
-
女性ホルモンと動脈硬化
研究発表
-
第18回日本性差医学・医療学会学術集会において、モーニングセミナーを行いました。
-
国際閉経学会第19回世界会議において,ポスターセッションを行いました。
-
第24回日本抗加齢医学会総会において、「フェムゾーンから展開される新たなフェムテックと女性医療へのインパクト」と題して発表がありました。
-
第23回日本抗加齢医学会総会において、女性のエイジングとマイクロバイオームの変化からみた新しい女性ヘルスケアの展望について発表がありました。
-
第51回日本総合健診医学会において、ーフェムテック到来により期待される女性検診のパラダイムシフトと展望ーについて発表がありました。
-
【自験例・横断研究結果】腟・腸内細菌叢のクロストークについての探求
-
第15回抗加齢ウィメンズヘルス研究会において、女性のエイジングとマイクロバイオームの変化 -腟内・腸内細菌叢のクロストークから見た女性ヘルスケアの展望-について発表されました。
-
第22回国際栄養学会議において、「健常男女の血中および尿中エクオール濃度の比較とエクオール生成に影響を及ぼす因子の検討」についてポスターセッションで発表されました。
-
「第22回日本抗加齢医学会総会」シンポジウム「フェムテックと人生100年時代のアンチエイジング」において、「メノポーズマネジメントに活かすフェムテック」と題して講演を行いました。
-
「日本総合健診医学会 第50回大会」において、「腟内フローラから考える女性ヘルスケアのパラダイムシフト~子宮頸癌リスク低減の新たな展望を見据えて~」と題した講演を行いました。~オンライン開催~
-
第21回日本抗加齢医学会総会にて、「腟マイクロバイオームのエイジングによる変化と 乳酸菌含有素材のデリケートゾーンケアによる改善効果の検討」を発表
-
第33回日本女性医学学会学術集会にて、「エクオール産生能と腸内細菌叢および、食習慣、生活習慣関連因子についての検討」を発表
-
第32回日本女性医学学会学術集会にて、エクオールの長期摂取による生活習慣病リスクの改善効果について発表。
-
第31回 日本女性医学学会学術集会にて、エクオール長期摂取による更年期症状などの改善効果について発表
-
第26回 北米閉経学会(NAMS)にて、エクオールの生活習慣病リスク低減の可能性について発表
-
第15回日本抗加齢医学学会総会にて、エクオールを産生できる人は約3割。ホルモン補充療法と同等の改善効果が確認されたことについて発表
-
第13回更年期と加齢のヘルスケア学会にて、エクオール摂取にホルモン補充療法と同等の改善効果が確認されたことについて発表