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研究発表

研究発表


第32回日本女性医学学会学術集会にて、エクオールの長期摂取による生活習慣病リスクの改善効果について発表。

エクオールは更年期症状のほか、血管や骨への効果も

エクオールは、エストロゲン(女性ホルモン)様作用による更年期症状の緩和をはじめ、動脈硬化の改善効果などが報告されており、女性のヘルスケアに対する幅広い効果が期待されています。今回の吉形玲美医師による研究発表では、エクオール1日10mgの長期摂取による血管年齢への働きかけや骨粗しょう症リスクの軽減が報告されています。吉形医師の発表は優秀演題賞にもノミネートされ、当日は多くの女性医学関係者が詰めかけるなど、関心の高さが伺える研究発表となりました。

第32回日本女性医学学会学術集会において
東京ミッドタウンクリニックグループ 
浜松町ハマサイトクリニック
産婦人科専門医 吉形玲美 医師

血管年齢に効果あり。 動脈硬化のリスクを軽減。

今回の研究ではエクオール1日10mgを12ヵ月以上継続摂取した方を、健康なグループと、生活習慣病のリスクの高いグループに分けて検証しました。その結果、特に注目すべき点として、血管の硬さの指標のひとつであるbaPWV(※1)の改善効果が挙げられます。baPWVは、血管年齢を示す数値とも言え、1,400cm/sを超えると動脈硬化など血管に関する病気のリスクが高くなります。

この数値が、エクオールを飲みはじめてわずか3ヵ月で低減することがわかりました。また、12ヵ月後では、リスクの高いグループにおいてさらに良い改善効果が見られました。図1のグラフをご覧ください。baPWVの数値を3つのグループに分けた場合、よりリスクの高い1,800cm/s以上のグループで、12.65%改善というとても良い結果が示されています。つまり、リスクの高い方、血管年齢の高い方ほど、エクオールを長く飲むことで数値が良くなることがわかったのです。

※1  baPWV:脈派伝播速度。血管の硬さの指標のひとつ。数値が高いほど、動脈硬化のリスクが高くなる。

骨粗しょう症リスクの軽減が新たに判明。

もう一点注目したいのが、骨粗しょう症の指標となる2つの数値において、エクオールによる改善効果が認められた点です。図2のグラフをご覧ください。骨粗しょう症リスクの高いグループにおいて、骨の新陳代謝を担うホルモン・intPTH(※2)の数値が50%も改善しました。
図3のグラフをご覧いただくと、尿中NTX(※3)も約26%改善しています。今回の研究で、エクオールの12ヵ月以上の継続摂取による骨粗しょう症リスクの軽減が新たに示されました。

※2 副甲状腺ホルモン。骨の新陳代謝をスムーズに行うために重要な役割を担う。
※3 骨を壊すスピードを測る指標のひとつで、数値が高いほど骨粗しょう症のリスクが高い。

女性のトータルヘルスケアに貢献するエクオール。今後の研究に注目

そのほかにも中性脂肪の低下傾向が見られるなど、エクオールが更年期以降の女性のトータルヘルスケアに大きく寄与することが示された研究報告となりました。さまざまな働きが考えられるエクオール、今後の吉形医師のさらなる研究に期待が高まります。

エクオール長期摂取における改善
効果について発表する吉形医師。
発表後に多くの質問が飛び交い、
エクオールへの関心の高さが伺えました。
(2017年11月4.・5日の「第32回
日本女性医学学会学術集会」にて)

◆調査方法
【対象】
浜松町ハマサイトクリニック 婦人科外来受診患者
105名 (40〜74 歳:平均 53.9±8.1歳)
摂取食品:大豆胚芽抽出物エクオール含有食品
主成分S体エクオールとして1日10mg :カプセル剤1日3錠

【調査内容】
質問票調査、各種パラメータ定、婦人科関連検査
◆ 日本産科婦人科学会更年期症状 質問票: 開始前、および1ヵ月毎
―「更年期症状評価表に準じた更年期症状21症状」
―「症状全般改善度」  それぞれ 4段階で評価
◆ 各パラメータ測定:エクオール産生能は開始前のみ
―身体測定、血圧脈波(baPWV):開始前、以後3ヵ月毎
―採血、尿検査、骨密度・骨代謝:開始前、以後6ヵ月毎
◆ 子宮頸部・体部細胞診、経腟エコー、乳腺エコー、マンモグラフィー
―開始前、12ヵ月後(ほか所見・婦人科疾患により適宜)

【統計処理】
Wilcoxon検定、Kruskal-Wallis検定、Liner mixed effect model(多変量解析)

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